千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

秋はゆべしか羅臼のこんぶ


“ ア!マルコさんやぁ! ”

と歓声が上がって、なだれ込む子供達

 

ヒィ、フゥ、みィ・・・六人が
ヒィ、フゥ、みィ・・・の五匹の金魚と
ヒィ、フゥ、みィ・・・の五匹の仔金魚を
つついたり、餌をやったり

 

「アア、指かまれた」
「なにゆうとん、吸われただけや」
「僕が餌やる!」「私もするぅ」

 

まあ、賑やかで、金魚やメダカも尾を振る

 

オクラと苦瓜を切り取って
「ジャンケンで分け」というと
わーわーキャーキャーで真剣に取り合いっこする。

 

しばらく間をおいて、又やってきた
「これ、北海道のお土産」
12の眼差しが嬉しそうにこっちをみてる。

 

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           オツマミコンブ

 

「おお、好物や」と握手すると、
次々と小さな手がさしのべられる。

 

いつもなら、やせマルコを刺してた蚊も
若さ溢れる子供達にすり寄ったんやろなぁ
六人はボリボリ掻きながら退散していった。

 

 

ご近所さんが
「これ、親戚のもんが作りましてん」と
差し出されたのが、柚餅子!

「手作りでっか!素朴なんで好物」と
ごつごつした手から恭しく受け取った。

 

 

毎日一つ、しんみり味わったら
極上の先味、中味、後味

 

羅臼はブランデェーのつまみにニシニシ

              金魚も蚊も腹一杯

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             胡桃ゆべし
   

ご近所さんの温もりは
マルコの手にずっと残るやろなぁ

 

   ああ、この世は桃源郷
   なんの煩いがあろうか

 

 

毒消しマレーシ


病院はやまいの院である。
長らく観ていると、色々なこころ模様が見えてくる。

 

病の痛みにのたうつ人、
病のすごさを自慢しあう人、
病をパスポートにねぐらとするちゃっかりおじさん、
盲目になってもこっそりと酒を飲む糖尿はん、
夫の浮気妄想でヒステリー入院する富豪の奥さん、
後悔と不安の海でおぼれかかる爺さま。

 

真面目なお人は、えてして毒矢を射られる。

有り余る時間の中
「バーをやってるやろ、夜おそうまで酒に付き合いながら
やっとるから、むりしてなぁ。別の仕事にすりゃよかった」
「ひどなったら、これから嫁はんどない養おを・・・」
「サラリーマンはええなぁ、毎月全額でのうても収入あるし」
「アンタ若いからエエけど、わしこれからドナイしょ」

          マルコ「そりゃえらいこってェ・・・・・・・・」

 

多くの人がそうだった。
苦を苦しむ螺旋階段を転げている。

 

マルコは運よく、考えることもままならぬ瀕死だったので、
そんな螺旋階段にも行けなかった。

 

誰しもが不運にも病という矢が刺さってこける。
入院して矢を抜く手当てしてもらう。

ところが、たまたま矢尻に毒が塗られて、それが心身を蝕む。
お医者さんも看護婦さんも潜む毒、後悔と将来の不安には
余り対処できない。

 

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                 毒を矯める十薬(どくだみ)

 

 

 

中東のアラブ・イスラム社会で頻繁に使われる
“マレーシ”というのがある。

 

モスリムがマルコの足をグイッと踏んだとする。
するとそのモスリムは「マレーシ(マレッシュ)」という。
気にするなといういみだ。
自動車をぶっつけてきても、その加害者が「マレーシ!」

 

マルコならそこで怒るが、向こうのお人は
それが理解できないのだそうだ。

 

けれども、これもおおらかな智慧であると気づいた。
「気にしないで」「大丈夫」の裏にあるものは、

「あぁ~、やってしもた。そやけどなぁ、あんた
 それで色々思いわずらって、苦しまないでね」
という心根がふんだんに込められている。

 

でかいペットに足を踏まれても、石につまづいて
しこたま指を撲っても文句は言わない。
日本社会では社会規範が事細かく人を縛っているから
複雑にこころが患う。

 

アッラーの神の思し召しだから、
矢毒に苦しまんといてなぁという
慰めの言葉でもあるマレーシ。

 

これからのあいことばにしよう。

      マレーシ

 

 

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         毒消し 柳行李
      http://blog.goo.ne.jp/nonnosamatokuukai/e/dae00de46eaab9e37434a0d860a60489

へちま野郎!

 


もたもたしていると、自動車から「ヘチマ野郎!」と怒鳴られた。

フン、誰が危なっかしいことするか、と近ごろ思う。

 

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西宮に住んでいた頃、私も幼かった。

南の縁側の棚に、ヘチマ(糸瓜)がぶら下がっていた。

 

丁度今頃だったろうか、収穫が終わったヘチマを
母は根元から上50センチほどを切り一升瓶に差し込んでいた。

ことある事に見てると、きれいなヘチマ水が徐々にたまってくる。

 

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                苦瓜からなら、にが水

 

それを化粧水に母は使っていた。父も相伴に預かっていて、
晩年も結構ツルツル顔だったのはヘチマのお陰だろうか。

 

ときおり、若いヘチマの実を輪切りにして焼いたものが
食卓にドンとのっかた。

味噌を付けて食べると中々旨かったとわが口は覚えている。

 

ことある事に ? が頭に湧くマルコの?は、
     「糸瓜がなんでヘチマやろか?」

 

なんと → インドから中国を経由して日本へ旅して来たので唐瓜、
タワシにするほどだから糸瓜のイを省いてこれまたとうり、

トウリのトがイロハのヘとチの間なので、
ヘチマになり申した。

 

まあこねくりまわした、どうでもいい由来でんなぁ

へちま君よ、マルコはアンタを認めてるし好みだよ
だから、ヘチマ野郎でよろしゅうおますワぃ

 

 

肝冷やし

    

 

もう涼しくなりましたけれど

冷やす話を・・・

 


学生時代に、北海道へ行った。

遠路コトコト列車にのり、若者の巣ユースホステルに泊まった。

当時、「○△ユースホステルどっち?」とおじさんに聞きますやろ、
返事はきまって、
「え?○△ユースホステス?」と鼻下のびてましてん。

 

そりゃよろし、年取ると話が横道それますねん

 

さて、ニセコアンヌプリの山ん中でね、あぁどっこいしょ!

 

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                  http://annupuri.info/summer/

 

マルコとしたことが迷子になりましてん!

その頃より欲深やもんで、ダイヤモンドを探していたら
変なところに入ってしもた

 

ゴォ-ゴーと地面から湯気が吹いてる
鮮やかな黄色のいおうが膿のようにでてる
呼吸が苦しくなって、行き倒れの危機が襲う!

 

周りは背丈以上の笹が立ち並び、分け入るすき間のないほど。
風上へどうにか抜け出る事ができ、友人とも会え力が抜けてしもた。


地獄谷で硫黄の結晶だらけになってミイラ死かと、そりゃ恐ろしかった


肝(きも)冷えは、体にはようないです

 


二回目はね、インターフェロンレベトール療法の時のこと。
きつい副作用の連鎖で、脳みそがおかしくなったときですねん。

 

みぞおちから、いのちが抜け落ちるような脱力感と恐怖感。

  

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               吸い込まれる恐怖感
   https://pixabay.com/ja/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB-%E8%90%BD%E8%83%86-%E8%BB%A2%E8%90%BD-%E7%8C%AB-%E6%BC%AB%E7%94%BB-1224028/

 

 

精神科のお医者さまはね、「鬱ですね」と暗く仰せで
なんやら同類としゃべってるようでおました

 

これはねぇ、一瞬じゃなく、長引く肝冷やしでした。

近ごろはね、身の程知らずの「欲呆け肝冷やし」

 

先月中程、暑い朝起きて温かなお湯で体を拭き清め
温かな飲みもん喫します
トマト収穫、気功体操サッササ

 

たまたまPCに電源入れました
わがtrade (とりひき) のCBOT (アメリカのシカゴ) をみて
仰天して肝冷やし、ついでに腰抜かす。

 

二三週間前、年間所得ほど評価益だったのに
年間所得ほどの評価損ではおまへんか!

暑さで資金も蒸発してる!
なのに、マルコはね、肝が突然冷えたせいで、
めまいクラクラ、汗が噴き出す

 

「欲と恐れのカクテル」の飲み過ぎは
肝のちっさなマルコには、ほんにあきません。

 

 

 

           きのう天国

           きょう地獄

          カジノは宮殿

          ジェットコースタ火の車

 

 

 

 

 

 

 たんぽぽコーヒー


コーヒーを飲み尽くしたので

「よおし、茶を飲み尽くそう!」
 と一念発起

 

探索衛星マルコ号は見つけた・・・

 

煎茶各種、粉茶に抹茶、
白茶、紅茶にウーロン茶 発見
ギムネマ、アンティチョーク茶に柿の葉茶
ドクダミ、びわ茶、生姜の茶
麦茶、ココア、わからん茶

 

さて暑い中、がぶがぶ飲んだので汗をかき
風邪を引いた。

そののち、マルコ号は冷蔵庫から不思議な木片様を
発見した。

 

「何でっしゃろうか?」

3日と3時間経った後、    「そや!」と判明

 

これは、阪神大震災後、野山で掘ったタンポポの根っこ。
種が散ったのちに散歩がてらに、
「根っこもらうね」と掘り出して、
五ミリ角に切ったもの。

 

これは胃腸にいいと聞く。
しかし、20年経っている

 

匂い、香木のごとし、  ok
かじる         ok

粉にして、フライパンでこんがり焼いてみた。


戦争の時は、コーヒー替わりにしていたと父から聞いた。

煙が出る位焙煎していたら、部屋中コーヒの匂いが立ちこめる。

 

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         マルコーヒー    完成       ミルクパウダー

 

これ、確かにコーヒーやねぇ
 ほんま、 穏やかな里山の味

 

誰か知らんけど、よう飲み方見つけなさった、
おおきに、おおきに!

 

 すなお 

 


素のままが直に出たらすなお

本来の自分が出たらすなお

素材の味わいがすなお

 

 

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             すなおな味わい
          http://osuzu.ja-miyazaki.jp/201506035981.php

 


すなおな人よ
尊きかな

自性を尊ぶは
幸いなるかな

 

生の道すがら

失敗は悲嘆と恐れの糸を
成功は驕りと無謀の糸を

貧しさは不安と卑屈の糸を
豊かさは贅執ともっともっとの糸を

地位は高ぶりの糸を
転落は恨みの糸を

 

錦織りなす糸も
もつれもつれこころを縛る

 

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                 もう 窮屈

 

長らく歩み来て
糸から解き放たれたる
すなおのひとよ

まこと 尊きひとよ

 

 

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        自然 (おのずからしかるべき)
       https://tabica.jp/entry/life/archives/4146

 

 

 

深紅 深ヌル

 

 

大人の味、苦瓜ジャム作りも飽きました

  で、ぬか漬けと酢の物にしてます


生まれたときから好みの赤

 苦瓜の種こそ まっかっか 

 

今晩は、秋の夜なべの傍らに

 甘い種を浮かべた、白ワイン

 

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              ほんとはもっと澄んだ赤

 

 

 

それからねぇ
酢の物が深々とヌルヌルで
始末におえまへん

 

白状しますと、正月にもろた
千枚漬けに足してますやろ、

庭のオクラ君とモロヘイヤちゃんが
ちゃっぽり漬かったら、山芋どころやない・・・

      いとひき七尺 (20㎝)

        どない 使お?

 

 

            + おまけ +

            こっそり大笑い:
         メカブ選手など五名出場の
           ネバリンピック

 

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       オクラ選手は水がたりんから五位

        http://tuitui.jp/2012/02/c01-nebalympic.html

 

           この人おもろいな  ♯ ♪

 

 

 芽ぐみ  養眞-3

 

 

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   仕合わせは、きっかけとか条件ですねん。

   他の何ものかに命を与えたり
   命の成長を助けることが『 (春の)芽ぐみ 』

 

それを素直に受けとめて活かすかは本人次第。

ほんま・・・・天はもれなく恵み
                 もれなく見てはりますなぁ


                          養眞