渡り鳥がゆく <華やぐ衣裳:沖縄>
民族衣装は生活の歴史が味わえるし、華やかさと希望がわく。
沖縄での衣装は、大和文化とは少し違ってほとんど中国よりの趣がある
紅型ビンガタ
地元の人が行く市場で、うちなわ芝居で、まぁ、
女の人々はケラケラからギャーギャハハまでの合唱でつられて笑い転げた。
そのあと、お祝い衣装の店で雑談した。
「これははなやかでよろしな」
「この衣装は女性は85歳・88歳のお祝い時に着る青・黄色の紅型です。
8月5日、8月8日に祝うのよ。88才なら、とーかちすーじ」
「ほ?」
「97才になるとね、旧9月7日に長寿の祝いするんです。
この年齢では子どもに戻るのでね、おもちゃのかじまやぁー(風車)
を持ってオープンカーなどでパレードして祝うのよ」
「今縫っている赤の打掛を羽織るんよ。85才と88才の紅型の上にね」
鶴柄の打掛
「そりゃきれいやね」
「本土のとは違って袖がひらいとるんですよ」
「ほんまや」
「男はね、紋付きの上にちゃんちゃんこと、帽子を被るんですよ」
かじまやぁー(風車)
そしていう、
「逝去の時は、今まで着たこの華やかな衣装を着重ねて葬られるんです。正装ね」
うーむ、いいな、湿っぽさから逃れられる。
よし、満瑠壺が死ぬ時の衣装が決まった。
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帰宅して町を歩くと、相変わらず、カラス族やヒヨドリ族の人々ばかり。
ある学者の説によると、それは不況のサインだという。
そういえば、景気がいいベトナムなどは明るく色彩豊かな服が多かったな。