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千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

渡り鳥がゆく  <万国交差点;金沢>  

 


異国の人と次々出会う。

台湾からの学生は、北海道大学院で学んでいて、ここ金沢で発表するといって練習していた。
仲のいいベルギー人のカップルは静かに文化を味わっている風だった。
阿蘇の牧草保全をしているご婦人は、銘酒を一献傾けつつご機嫌だった。

妙齢の日本人はインドへ行くのだと元気に息巻いていた。
マルコが“野垂れ死にが理想だ”とそっというと、そうだそうだと頷く。
アイルランドの人は国を紹介してくれた。

宿のオーナーは、高校中退からの数奇な人生を興味深く語ってくれた。
イスラエルからの三人家族は、少し険しい顔を向けつつ、
金沢の印象を訥々語る。
感じのいいカップルが、なんと昨日知り合ったばかりだと分かって、
日本人達が驚く。
男はクエート生まれのフランス人、女はベルリン在住オランダ人。

台所で浴衣を着ている大男は中国人で、着付けを直してやったら喜こんだ。
兵馬俑のある中国のど真ん中に住んでいるという。
ドイツ人と日本人がカードをくってはしゃいでいた。

若いフランス人兄妹は、好みだという味噌汁と納豆とうどんをうまそうに食べていた。明日は高山に行くんだと、ヒッチハイクの行く先表示板を作って、中国人が漢字を手直ししていた。
ベルギー人は京都の友人と別れて、金沢に出向き、差し出した団子も酒粕も、きなこ大豆菓子をうまそうに食った。

四人のスペインのおばちゃんは慣れた手つきで、生ハムサンドを作りミルクコヒーとサラダで母国風朝食を食べていた。一人は貴族のような顔つきだ。マドリッドの近く、サラマンカにおいでと勧めてくれた。
伊太利人、ベルギー人、ベトナム人、沢山の人々がこの伝統の町を訪れている。

愛らしい小学生達を伴った家族は近くのスーパで買った好みの弁当を、それぞれ慣れない箸で食べていた。30%引きとか半額の赤シールが貼られているのがほほえましい。マルコのと一緒だ。
       
いつまで居ても飽きることがない。

まるで、辿ることのない人生を仮想体験しているかのようだ。

      

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              満瑠壺大名