千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

 来る道、行く道 < ⑦互いの理解 :ベトナム Tay Ninh カオダイ調査 >   

 


暑い中、日傘をさしてカオダイ聖堂寺院へ向かう

到着した日の、昼の礼拝は参観した。

腕に黄青赤の腕章をした、風紀委員信徒が、そこで履き物を脱いで、
こっちへ来なされ、ここはこの印から入ったらアカン、
ああせいこうせいと、結構細かく指示する。

素直になってる満瑠壺、へい、へい、お告げにしたごうつもりです
と、知人が見たら、「おお!これが満瑠壺か!」とその変身ぶりに
感嘆の目を見張るであろう。

「わたしゃね、何も観光できたんじゃないねん」と繰り返す。
「×◎◇。。。」とベトナム語
結局のところ、修行のできていない私も、風紀委員もちぐはぐとなる。

初日は、観光客モードで合わせた。
いつも通り、彼らは多くの観光客と同様に扱い
立ったまま礼拝を観光し、終わったら信徒が退場した後に
けば荘厳聖堂をしずしずと案内するに、従うた。

満瑠壺は言った
「この黄金玉座に座りたいねん」
風紀委員のおじさんが答えた。
「××ぺけ」

    

  f:id:Mtatibana:20160616162951j:plain

           Tay Ninh来たら一度は座れ


決して「私もでんねん」とは云わぬ
まじめさと、律儀さをちゃんと持っていた。

観光客は群れをなして、説明の人の後をついて回る。
ある人の話では、観光会社からお礼がカオダイに入るとか。

満瑠壺はできる限り離れて、カオダイの教義の神髄を
推し量ろうとする。初日では、あれこれありすぎて、
頭は混乱、猛烈暑さで思考ができず腹が空いただけ。

けれどね、錦の印籠がある。「これがみえぬか!」
決して、控えおろう!とは云わぬ

それはメコンデルタで、フィがベトナム語に訳して、丁寧にまた美しく
書き上げてくれた『カオダイの大司教様への願い出書』の封筒だ。
大事に背中に入れてるからね。
この心のこもった訳書さえあれば、後は何とかなるであろう。

夕方6時にも礼拝を観察にいった。
これは何ら本意ではない。

明日からは、無理を言って礼拝に参加するつもりだよ、