来る道、行く道 < 車椅子のしあわせ >
ポール・セザンヌ《三つの髑髏》
座右の銘が
「百年経ったら骨」
という、赤裸々な真実をこともなげに語る。
さっき、強烈な陽差しの中、宝塚ホテルに講演を聴きに行った。
それは、人生のひなたとひかげを体験した人ならではの、
悟りにも似た述懐だった。
キャッチコピーは「元ミスインターナショナル準日本代表・・・・」で
交通事故で車椅子生活を送りつつ、パラリンピック射撃代表やら、
カーリングにもチャレンジしている。
その鈴木ひとみ氏がいう。
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大久保駅で駅員に手伝ってもらい、
階段の昇降機に乗っているときでした。
ある男の人が三回もいい放つのです。
「人に迷惑かけてまで、外に出たいのか!」
駅員さんに「怖いんです、あの人が」と三度訴えました。
しかし、何の反応もなく背をこちらに向けて行ってしまいました。
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惨めさと、怖さで心が破れてしまいそうだったに違いない。
ここで、二つ悟ったという、
自分の身は自分で守らねばならない
人は気を利かしてくれると期待してはならない
障碍者の世界に入って,訳も原因もなくいじめが闊歩するという。
正常者が障碍者に
障碍者が障碍者に
女が女に・・・・
嫉妬もひらく
その時乗り越えるよすがは
やっていることが好きか
応援者がいるか
やる意義の信念を持つ ことだという。
タイトルは
『ファッションモデルより車椅子の今の方が幸せに思う理由』
満瑠壺は昼寝快楽で、中途入場だったが、
その時チラリと口にされた言葉が心に残っている。
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のこされた足、手、頭で今までと違ったことができるのです。
幸せとは日々の中で、“気づく”事です
的を狙う
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体験からにじみ出る、自分の言葉だから短くても
響くものが沢山あった。
大拍手の後、司会者がマニュアルいいまわしで
「では、もう一度盛大な拍手で」とのたもうたのは
つや消しだったけどね。