千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

弓と矢  :歌劇


   ミュージカルを愉しんだ。
    『シッダルタ太子』

    フィリピンの大学の歌劇である。
    なんと英語と日本語、中国語の解説が
    大スクリーンに瞬時に表示される。

    曲も歌詞も洗練されて美しく、俳優もよい声で歌っている。

    印象に残ったのは



   予言に怒り悲しむ父親の王が
  「断じて出家させぬ」と息巻く横で、
  母の摩耶(まーや)が幼子に語りかける。

 

 

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      「私は弓、吾が子は矢。

   放たれた矢は弓の思う通りにはならぬもの、

  この子の人生は私のものではない、吾が子のもの」

 

 

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       ディアナとキューピッド




Enlightment(目覚める)したシッダルタは謳う。

   「これをごらん、琴は弦が緩すぎると音が狂い、

      きつすぎると切れて音が出ない。

      人生も同じ、中道を歩みなさい」

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    信仰の裏にあるものは、
    麗しいイメージを醸す芸術なのである。

    そしてやさしく呟く

      あなたの中に私がいる

    わたしのなかにあなたがいる

     私たちは一つで仲間である


    これは広くアジアの知恵である。