千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

国の風


『今日、私のアイシスヴィッツに変わりました。
アイシスは父が退院後、通院するのに、普通車では無理、
と思い、急遽、愛車のレッドのアリオンから買い換えました。

父が亡くなる前夜、母が個室に泊まり、
私はアイシスで夜を過ごしました。
一番活躍したのは、吾が屋新築のため、
不用品を処理場に何回も運んだ時だったかな?

家族の歴史の一幕を一緒に過ごしてくれたアイシス
さよならの前に、手洗いしました。
たかがクルマ、されど、なんかやっぱり気持ちがこもっちゃって、
ジーンときました。ありがとう、私のアイシス!  
アイシスは、我が家一の力持ちで働き者でした』

これ、友人の心打つ話し


山頭火もその友人が感心した事をしてはります。

山頭火の住む其中庵に客が訪問した
一個の茶碗で二人が飯を食い、後片付けをする山頭火

米のとぎ汁が入ったバケツで茶碗を洗い、
そのとぎ汁で雑巾がけをし、畑にでるのだ。

「きょうはな、お客さんだったんでごちそうや、
この水はおいしいよ、お前達にもご馳走するよ」
と云いながら野菜に撒いていたそうですわ。

ゆがんだバケツも、虫食い野菜達もにんまりしてたやろなぁ


マルコの父も金魚を愛で、精神レベルと好みがぴったりあった
メリーという女猫を膝に、先祖からの瓢箪を磨いていた。

千葉の友人は電話機の子機が調子悪くなっても
修繕して何十年も使ってるという。
「捨てられないんです」と一言

すべてに生を感じる感性がちゃんと目覚めていて、
家族や友人のように受け入れる気持ちがこの国にはある。

それが、もったいないとか、針供養などの習慣に通じて
調える美しさになってゆきまんねんなぁ。

きっと家風の延長の国風でっしゃろう。

この国風大事に大事にしましょや

  

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                         風はみえねども
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