千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

富の托かり方-44  鄭和の宝船



       f:id:Mtatibana:20170715201223j:plain

             福の宝船

半分「ほんまかいなぁ?」とおとぎ話的で
半分は実話である、壮大奇抜な話が好きだ

第一に憧れる二千五百年前の、范蠡(ハンレイ)と西施------------
遡ること六百年、鄭和(テイワ)の冒険物語--------

 

今回は宝船の源型だとおもわれます
鄭和のはなし

 



幼児より聡明だった鄭和

五歳で四書五経を諳 (ソラ) んじ、
ペルシャ語アラビア語ヒンドゥー語堪能。

剣術に秀でて
暗夜に池のウナギを縦に両断し
武蔵も平伏。

槍術などへのカッパ
桃木を一刺しすると実を落下させることなく、
中の種だけをくりぬく。

魔法も使い
貧しい娘の塩くみ壷の水をバラの香油に変えたり、
長き夜を嘆く独居老人の瓢箪に酒を満したそうな。



明皇帝に召しかかえられて
西洋への航路を開拓し、アメリカへもとうの昔にいった


なんと、その規模・・・
総勢2万八千名、大小200隻前後で最大の宝船は800トン
総トン数書ききれぬ大艦隊だった。

 

      f:id:Mtatibana:20170715201540j:plain

             実際の宝船建造
            http://ameblo.jp/welcome-elohim/entry-12051644837.html

 

コロンブスはんの船隊は250トン級が3隻、
90名ほどの乗組員だそうだ

     f:id:Mtatibana:20170715201522j:plain

            鄭和の宝船とコロンブスの船 比較

 


★さて、ほんの一部のエピソードを

 

  f:id:Mtatibana:20170802174159j:plain

        習さんの案やおまへん

 

ジャワ国(インドネシア)で歓迎されたときの話。
賊軍に圧倒されていた国王の依頼を受けて鄭和は作戦を練った。


バリ島から美女を一千名選び、日暮れ時
賊軍の本大隊が待ち構える海岸へ運んだ。
松明は昼かとまがうほど浜を照らし、
秀麗、妖しき歌曲を奏で、半裸の美女達が舞い狂う。

 

 

       f:id:Mtatibana:20170802175117j:plain

          https://blogs.yahoo.co.jp/fumionbike/58688345.html

 

賊軍は我を忘れ、目尻とよだれをたれ、
浜は泥田のごとくなったという。
戦意など捨てたぞよし、
そこにどっと一千頭の荒水牛を放った。
賊軍ははかない夢の中で滅びたのだ。



   f:id:Mtatibana:20170715201510j:plain

                大船団は西へ
            https://blogs.yahoo.co.jp/shgmmr/6596487.html

赤鯨に悩まされていたベンガルでは、
コショウと唐辛子を撒き、クジラ軍団はくしゃみ連発、
涙は津波となって流れ、腹の中のモノ全部はき出して
逃げ去ってしまった。
はき出したなかに、水晶の箱船があり
乗っていた王子王女が水晶の部屋で
守られていたのが発見された。
故郷のカリカット王国へ送り届け大歓迎を受けた。

 

日照りの国では、大がかりな井戸掘り
NPO先駈けのような活動をして大感謝された。

セイロンでは雲にかかる高さの
仏塔を建立して寄進し、国王を感涙させた。

鄭和は本名馬、つまりイスラム教徒で
メッカに参り、そこで不思議な体験をした。
白い天馬がやってきて、鄭和を乗せメッカ上空を遊覧して
地上に降ろしたという。
まるで、いやまさに、マホメット再来だ。

 

 

   f:id:Mtatibana:20170802175741j:plain

           マラッカ 鄭和の博物館

          http://4travel.jp/travelogue/10929790

 


・・・・・まだまだ沢山続く



ほんまかいなぁ???
と思わせるのがおとぎ話のわくわく感だ。

彼は、どの国の習慣や宗教も尊重・尊敬する心の寛い人で
だからこそ異国で大歓迎されたのだ。




           f:id:Mtatibana:20170715201407j:plain

                     鄭和
            https://blogs.yahoo.co.jp/alternative_politik/22857034.html

 

    

過去、世界を席巻した帝国は
強奪を旨とした。スペインもイングランドも。

現在の帝国は、だまくらかして自国ファーストをする。
イラク大統領は石油が故に惨めにも殺された。
リチウムを初めとして地下鉱物資源豊かなアフガンは
策謀戦乱に苦しむ。
石油大国ベネゼラも戦乱燃えさかる。

その点六百年も昔、鄭和
西洋国にも自国にも豊かさをもたらせた。

あっぱれ、みごとだ

富は奪い合いするのではなく
分かち合うものですわいな 

 

 

           テイワはん、うち来て、空のワイン瓶に酒満たして

                           マルコ