“単純なことをすうっーとやるんだ”
鈴木大拙の教えである。
鈴木大拙館の壁に掲げてある書
“ 常行直心 ” の意とするところ。
これが凡人の私どもにはなかなかできないことだ。
あれこれ考えあぐね、心配したり、人の目を気にしたり、
いい格好の欲、損得が出たりして迷うのである。
例えば列車に乗っている時、
しゃがみこんだ人が苦しそうにしているとしょう。
何も言わずに席を譲ってあげる人は “すうっーと” やっている。
普通の人はまず「大丈夫ですか、大丈夫ですか」と声をかける。
見ればわかることであり、何の助けにもならないどころか
返事をするのも大変なお人に負担をかける。
人生は結構単純なことであるが、仕組みとか
教育のせいで物事を複雑に考えさせ
スーッと行動できないようにしてしまっている。
すべての佳きことは、
“単純なことをすうっーとやるんだ” と大拙師は云う
昔、甥っ子がやってきて、しんどそうにしているマルコに
「もんだげる」と、小さな手で肩を揉んでくれた。
その温かさを今でもよく憶えている。
素直さの輝く面だ。
幸福の国ブータンでも、人々は手助けを
何のてらいもなくすーっとやって
終わればすーっと消え去る
常行直心
ただただ 滑らかに
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