世界中のあちこちで、「ああだ、こうだ」
「それはおかしい!」「いやもっともっと」
と騒ぎ立つ。
皮相的ですぐに移ろい変わる事柄や言葉に
目くじらを立てたり動揺したりする
それが世間というものだ。
鈴木大拙館でとても学ぶことがあった。
エーリッヒ・フロムの述懐
嵐で荒れ、波高い大海原の
静かな底流に身を預けて大きく成長する
鯨や巨大イカのように
大拙博士は年をおうごとに内なる深みを極め
寛々とした高みへ登ってゆかれた
残念ながら、側で薫陶は受けることは
あり得ないことだけれど、
博士の文章から立ちのぼる高貴な香りに
包まれることは今でもできる。
有名な社会心理学者のエーリッヒ・フロムと親交があり、
二人がにこやかに歓談している姿は、
高い精神性を保っている二人が共鳴した
至福の時を感じさせる。
ペルソナは“仮面”
人は都度仮面をつけ替えてうまく生きようとする。
鈴木博士は仮面をとうの昔に傍らにおきわすれ、
本来の自分によく生きて活動された。
なんという恵みの自由(ミズカラニヨル)であることか、
なんと身も心も軽い境地であることか、
その天上域で眺める世界のなんとありがたきことか
マルコは、とてもとてもそんな本来の自分には至ってないけれど
長い道のゆく手のよき手本に憧れて、
日々誕生日を迎えようとつとめている
註:ここでのラジカル【radical】とは、根源的であるさま