千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

なさけと愛とを知りぬ   :金沢 

 

   ☆ 犀川 ☆  室生犀星

 

うつくしき川は流れたり
そのほとりに我は住みぬ

 

春は春、なつはなつの
花つける堤に座りて

 

こまやけき本のなさけと愛とを知りぬ

 

いまもその川ながれ
美しき微風ととも
蒼き波たたへたり

 

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           犀川から西を臨む

 

 

かそけき音をたてて
恵みの水を満々と流す犀川(サイガワ)。

マルコ住まいから、十分ばかり北へ歩いたところ。

 

緑のじゅうたんのような河川敷は
この地の器量深さのようにどこまでも広く

東に白山の霊峰から、まことにまことに
霊水が数知れぬ恵みを運んでくれる

 

人々は散策やランニングを楽しみ、

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酒を片手に景色を眺め、バーベキュウに興じ、
恋人達が敷布の上で昼餉を楽しんでいる。

 

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これ犀星を幼きときより身を育んだ
  こまやけき本のなさけと愛、
    詩人の満たされた魂が伝わってくる

 

人それぞれふるさとがある。

 

そして

 “ふるさとは遠きにありて思ふもの”

 

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            犀川 コスモスロード