いまあるものを、なんでもいただく話です。
久しぶりに近江町市場に出向いたら
若い衆と目があって
若「おっさん、半額でどうだ!」
マ「もらいまっさ」
でアジを手に入れた。
寒い中64匹のかわいい三円豆鰺がぶら下がった。
おまけに、二匹のイワシまで肩身せまげに混ざっている。
みごとな林檎だった、
無造作に袋に詰められた、まっ赤な林檎!
マルコの好きな紅玉系だ。
早速求めて部屋に飾る 市価の半額以下だった。
かぶりついて食べた残りは乾燥林檎にした
近ごろのあおぞらの下でしっかり乾いた。
巨大マルコケーキの具材とチップスになる。
野菜がなくなったので店にいった
するとワゴンにのっかったブロッコリーがマルコに訴えた
「一生懸命に育ったよ、売れ残りでっさ」
少ぅし見栄えがよくない頭のてっぺんで、岐阜県産なのに
三十円との赤名札を貼られてる。
頭頂に同情して「うちにおいで!」
マルコキッチンで細かくしたあと火入れし冷凍保存した。
包装袋以外はね、捨てたところは全くない。
そもそも食われるために育ったのじゃのうて、
種を残すために花芽になったんだ、すまんなぁ。
図書館に行く途中で立ち話した人が
「さっき到来したもんや」と文旦とグレープフルーツの
あいのこのような立派なのをくれた。
でかいから六回に分け食し、皮はサイコロに切って砂糖をかけ
フライパンで乾燥させると菓子になった。
山がそろそろ蕗の薹が咲くよと招いてくれるなか、
昨日竹林のゴミ拾いをしたら、蕗の薹が目にとまった。
いま味噌酒粕にお輿入れで冷蔵庫で熟成している。
小さな瓶に入れて原酒を注いだのは蕗の薹酒になるだろう。
わかい人は知らないだろうけどマルコ達ご幼少の頃
道ばたに“おめぐみを~ぉ”と
乞うこじきがいた。
現代のマル乞食(コツジキ)はこう
“えり好みはしませぬ、米や漬けもん
ちょっとだけオメグミを~”
と唱えていたら、友人が野菜と漬物をドンと贈ってくれた。
茎部分 干し大根 ガムのように噛むとなんと甘い! 根部分
求めよ、さらばあちこちよりあたえられる
豊かな恵み