千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

朝・思索のすすめ 蟄虫坯戸編 : 鈴木大拙館/金沢 &養眞-22

      蟄虫坯戸


“ むしかくれて とをふさぐ ” 
 とよむらしい

 

早朝7時に家を出て鈴木大拙館にむかう。

雨も時おりしずしず降りてくる

 

 

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大拙館の入り口では、皿がその滴を受けて音が立つ


ソローの『朝の声』という箴言をひき立てる。 

 

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ロビーに立ち入ると丸っこいレモンが一つ
迎えてくれた。

 

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     あんたもわたしも黄色くなりかけ

 

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暗がりの小部屋過ぎるとき、ふと呼ぶ声がする

 

 

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     うごく心と、うごかないおおいいなるもの

 

 

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十字路というブレンドコーヒーの香がして
入れたて歓迎してくれる

 

 

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約四十分ほどしずかに座るひと時

 

 

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                 虫もつられとをあけて来る

 

人がつくる音がおさまりなくなると
なんと豊かな  ♪  がきこえるのか

 

尾長鳥が鳴きとび、大きなサギが羽音しずかに舞う
カラスの声も心地よい

 

木々はひっそり見守って、葉の語らいがきこえる

キンモクセイだろうか、便りが風に乗ってくる

 

 

そう、本多の森は豊かな生命が息づいている

 

深い呼吸をしていたら、

     思いかくれて とをふさぐ

 

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