マルコは“お経はわかりにくいなぁ”
と産まれたときから思っていた。
これを、ちんぷんかんぷん(听不懂,看不懂tīngbùdǒng, kànbùdǒng)という。
だから、坊さんが高らかに暗唱するのを
すごいなぁって一目置いていた。
ここ、仏光山に来て目からまた一枚鱗がはがれた
ひらひら、トン!
お経とは、なんと身近な分かり易い詩であることか!!
ある法師(シーフー)が笑顔で「あんたはん、これがいいわ」と
英文対照の経を惜しげもなく手渡してくれた。
この英語の詩が遙かにわかるのだ
短い一節を日本語に訳してみた。
香炉賛美(爐香讃)
香は炉から立ちのぼる
その香、世に充ち満ちて
ああ、ほとけのみ姿十方に顕れる
・・・
マルコ
法蓮華経
日本のお寺で、日本語の経を作って
きれいな旋律で唱和したら流行ること間違いなし。
もともとお釈迦さんは、呼吸を深くすることが
心も体も調えることに気づき、経や呪、偈を響かせて
息を整える智慧を発明された。
ながーく息を吐く詩と歌にするのだ
一に 呼吸を整え
二に よい言葉を
三に 大きく唱和する
この三つが法師をして、あのつややかな喜福顔を作るのだと確信する