千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

匂いうまし


徳島出の友人が金時芋を贈ってくれた
母上の腕で磨いた伝授「美味しい焼き芋作り方」で
火にトロトロかける。

 

するとしばらくしたら甘さを含んで焦げかぐわしくも
いい匂いが部屋を満たす。

 

両親が言っていた「あんたは芋が好きやったね」
幼稚園に行く前に公園で焼き芋を見つけて
イモイモイモ、と動かなかったそうだ。

 

父上は枯葉を八手でかき集めて、
美味しい焼き芋を作ってくれた。
あたりは野っ原で焚き火をするには
ことかかない時代だった。

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寒い風の中、取り出してくれた焼き芋は
本当に美味しかった。
たとえ少しゴジゴジするところがあってもだ。

 

母上は試行錯誤の後、黒い鍋で黒い石を敷き詰めて
黒体放射のじんわりと焼き上げる方法を開発した。
それを引き継いでいる。

 

手作りの芋を手作りの焼き方で。
愛情のこもった焼き芋の匂いは私の体に染みついている。

    うまいなぁ、焼き芋は
      はぁ~