昔の曲、Zardが蘇る
現代はやりの不倫曲
淫靡さがないのは、少女魂の素直な切なさが
彩られているからだろう
“白い傘の少女”に込められたメッセージ
幼稚園児ごろ、いつも手をつないで
帰っていた女の子がいた
小学校の三・四年のときだったか、気の合う少女がいて
野山を駆け巡っていた。断崖絶壁をロープを垂らして
滑り落ちるのも恐れもせずついてくる。
愛とか恋のはるか向こうの、傍らにいるだけで
ホッとして楽しい相手だった。
マルコの気性からすると
こういうことだ
∞
仲のいい女と男がいた
二人は籠に青い鳥を飼っていた
青い鳥はいつも楽しげに歌う
季節はめぐりきて
空に渡り鳥たちが群れをなして飛来する
口をあんぐり開け見上げた二人が
瞳を見合わせた
そして、少年は弓矢を持って飛び出していった
少女は籠から鳥を取り出して手にギュと握りしめた
∞
マルコは未だにおさない少年の残照がある
少女魂は痛々しくも麗しく歌い語りかける
I still remember
今風の、幼稚園のような集団遊戯歌より
はるかに染み入る情感がある
そのとき、マルコはころっと少年に戻ってしまう