愛とは素朴なこと
それは 大切に思う心
いかに朽ちた枯れ木になったとて
母上の手は愛にあふれていた
吾らの頭を撫でてくれた手
忙しい中心を込めて料理した手
父も母もゴミを出さなかった
生のもの、米のとぎ汁も全て土に返していた
だから草花は生き生きしていた
フリージア、ガーベラ、水仙、白百合、ポインセチア、世界中の椿は笑顔を向け
イチジュク、モモ、柿、フェイジョア、ミカンの実りは美味しかった
手植えた白桃 これほどの甘美はない
ゴツゴツした愛の手でマルコがある
金しか握ったことのないツルツル手の愛は幼い
母上の指骨に甘露の酒を垂らした
脱衣婆に飲ませてすんなり川が渡れるようにと
閻魔殿よ酔え酔えと
変な裁断したら鉞で首をはねるぞょ
理解しあえる人々が傍にいるだけで
マルコは生きる力が湧いてくるのです
そして湧いたものをお裾分け
愛をあたえる人々に祈りを捧げまする
天意に沿うあなたに幸いあれ
と
レールは同じ方に