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千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

渡り鳥がゆく

渡り鳥がゆく < ステレオ消え、好意生ず :ベトナムAn Nhon Tay アンノン亭 >

 

 

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                     今は雨期  完璧な田舎    アンノン亭

 


昨日6/13早朝に、スタスタと向かいの豪邸へ向かった。

「誰かおりまへんかぁ!!」と関西弁で怒鳴る。
何しろ朝6時から、甘いベトナムの歌曲を、
数百メートル先にも響きわたらせているからだ。

数回叫ぶと、50メートル離れた茂みからヌゥっと、
雑草刈り機を抱えたおっさんが出てきた。

「わたしゃ、満瑠壺です」と言いつつメモを渡した
労働者のごつい指で受け取ったおっさんは目を細めて
関西便風ベトナム語を読んでいる。

そこには
「吾は日本より来たる年寄りなり
 昨日まで大変な仕事をして、ここで静かにくつろいでおりまする。
 願わくば、音をも少し小そぅしていただけぬかの、もし。
 お楽しみの由、重々分かり申すが、ひれ伏しお願いたてまつる」
的な内容をしたためたつもりだ。

顔までがっしりしたおっさんは、
厳かに頷きメモを穏やかに返してくれた。

しばらくして音量は見事に減った。
5分後には甘いささやきの歌が消え
虫の声が聞こえるようにもなった。

そのおっさんとも、道ですれ違うと挨拶を交わす。

 

 

   

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    メコン川沿いの何もないところ フィは“帽子がいい”と云った


畑でうっとり聞きつつ仕事をする楽しみを奪ってしまったなぁ。
甘いマンカウという果物を一つぶら下げて、翌日おっさんを呼んだ。

「よう眠れる、おおきに!」というと、
「○△☆・・・ニャオ」
「☆・□・・ニャウ?」
「明日の午後までいて、帰るよゴロ」

二人は握手した。その握力の強さは今だ手に残っている