渡り鳥がゆく <駆け引きごっこ6/6記 :ベトナム Tay Ninh >
宿泊しているホテルでは、意思疎通がままならない。
関西弁が通じへん! ブータンとは違う
けれど、慣れてるし、お互い「そんなもんや」と思っているから
問題には発展しない
救世主が現れた、ホテル経営者の息子、マン青年だ。
「マルコ、げんきかい」
「へい」と挨拶できる楽しさが戻った。
この暑さで思考がとどまり、全てが面倒だから、
前に進むことがなかった。マンは違った
貸しバクある? スーパーマーケットは?
テコム銀行のATMは? クチ行きのバス停は?
鶏の丸焼きはいくら・・・・・
その反応の早さと答えの的確さに、
灼熱の中の充実感が涼しさを呼ぶ。
早速、交渉なるものを初めてやってみた。
こうした親しみ深い国では御法度だけど。
マンゴ1個30円 冷蔵庫に333ビール ベトナム茶 ドリアンも
「マン、ダブルベッドの部屋、道路に面していて騒音が一杯、
二日追加宿泊するから、奥のツインに同料金20000ドンでどう?」
「マルコ、そうか、ちょっと検討しよう」と母親と相談している。
きっと父親と経営を切り盛りして子供を育てたのだろう
母親は苦労が顔に出ている。
「マルコ、ちょっと難しいな、もう一階上は
少しは音が小さいけど」と申し訳なさそう。
そこで小声でいった。
「ほなら、5日の延泊ならどうやろか」
早速、再相談、すぐに返事があった
「いいよ、13号室へ明日から移動だ、いい?」
「ありがたやぁ」と合掌し、握手した。
そして、4階ではなく3階の7号室となったのだ。
ま、試みにしてみたが、何かのカタチでお返しをする。
これは後、お返しどころか、更なる恵みの元となってしまった。