今年も秋が短いだろうな
六十年来の友人がいる
元気で頭が柔らかい
酷暑の折、若々しく彼が言う
「家の中暑いやろ、昼間は徒歩一分の歴史博物館へ避難。
家は雨戸を閉めて、霧吹いてるねん
32度こしたらエヤコン入れる・・・・しゃあない」
みごと、技術者らしく色んな対策を取っている。
エリートの彼が、シュッシュ霧吹きしてる姿を想い、ほほが緩む。
マルコもいう
「エヤコンほどセルフィッシュなもんおまへん。あらゆるもんを痛めつける。
外のベランダに母上伝授の布を開閉できるようにした。
大体部屋は30度以下になりますねん。後は打ち水と扇風機」
30度こしたらすんませんと、エヤコン利用。今年は三回使った。
エヤコン君、うれしそうに頑張った。マルコは体調が悪くなった。
コオロギの子が迷い込んだ
「あんた、こんなとこ来ても餌ないで、そとへ行き。
恐ろしい人に捕まらんようにな。
粉末にされて喰われるでぇ」
大きくなって元気に鳴くことを楽しみにしてる
人生の秋は長いほどよい。秋の味わいは心身共から深いものがある。
コオロギやマルコは
短くなっても秋は好きだなぁ
そうだ、芋飯を炊こう。