http://yaemugura.hatenablog.jp/entry/2016/10/23/120738
日本の音楽会では近頃、お隣さんと話すことは希だ。
電車でも一緒。
珠々、池田洋子先生のピアノ鑑賞を楽しみに出かけたら、
お隣さんと話が弾んだ。
「私たちは45年前にひばりヶ丘に来たころ、
庭にはイタチや蛇が沢山来ましてね。なかでも、
タヌキがいつも遊びに来ますねん」
「そりゃ、なんとオモロいことで!」
「家内は、ヘビをいやがるんで、私がしっぽを掴んで
グルグル回すと、目を回してしばらくグターとなってましてなぁ
あとフラフラ逃げてゆきましゅ」
「ハッァハハ・・・エライ災難や」
といった具合で休憩時間に話が尽きない。
マルコよりずっと上お方で、奥さんは特に気品を放ってる。
なんと、池田先生をよくご存じで、娘さんが師事していて東京で
昨日コンサートを開いたとか。顔を一段とほころばせていた。
おまけに、懐かしい菊地正士教授と縁があった方と聞き、
またまた身近に感じた。
さて、この音楽会の楽しみは二つある。曲と拍手。
近ごろは、拍手がますます盛り上がってるのだ。
夏の音楽会は大阪いずみホールだったが、拍手鳴り止まず
先生は四度五度舞台に出てこられた。
今回も満員の聴衆から、まこと心のこもった万雷の拍手に、
何度も舞台に出てこられた。
「この拍手は、違いなすなぁ、心の奥から出てる」
「そうです、同じ曲でも人柄がでているもんで、
池田先生のは生まれつきで心を打つんですなぁ」
マルコがお世話になった先生の奥様だが、
猫を沢山飼ってられ、なんだか丸まった背を拝見すると、
「似てまんんなぁ」
「ワハハ、ほんと猫が好きだとそうなるんかいなぁ」
大拍手の中三人で笑い合った、錦秋の夕暮れ時。
みつなかホール