マルコは年取ってから病がなくなった。
だから、まったく薬から解放された
病かどうか知らぬが、痛くも不便もない
『重度骨粗鬆症』だとか。
背骨が砕けたら死ぬまでと覚悟している。
ところが、まだ残っていた。
生まれつきの心の闇病、
まずはそれに気づいていなかった。
古来三毒として戒めている。
・責め、怒ること
・欲ばり
・無知、あほ、道理知らず
毒というほどに人生を病ませる
振り返ってみると、この三つでなんと時という
貴重なものを浪費してきたことか。
前に記事した“福報”を削り細めてきたことか!
この三毒を消すのが、薬師如来だという。
だから壮大な水陸法会の大雄殿にはゆかず
大悲殿に通った
大悲殿の薬師如来が、月光菩薩や日光菩薩に囲まれて
優しい顔で見下ろしている。
“毒を消すのを手伝おうぞ”と繰り返す聖詩
それこそ苦の大海からすくいあげてくれる
大悲、悲しみの共感にあふれていた
いっさい咎めも責めもせずに