千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

富の托かり方-44  鄭和の宝船



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             福の宝船

半分「ほんまかいなぁ?」とおとぎ話的で
半分は実話である、壮大奇抜な話が好きだ

第一に憧れる二千五百年前の、范蠡(ハンレイ)と西施------------
遡ること六百年、鄭和(テイワ)の冒険物語--------

 

今回は宝船の源型だとおもわれます
鄭和のはなし

 



幼児より聡明だった鄭和

五歳で四書五経を諳 (ソラ) んじ、
ペルシャ語アラビア語ヒンドゥー語堪能。

剣術に秀でて
暗夜に池のウナギを縦に両断し
武蔵も平伏。

槍術などへのカッパ
桃木を一刺しすると実を落下させることなく、
中の種だけをくりぬく。

魔法も使い
貧しい娘の塩くみ壷の水をバラの香油に変えたり、
長き夜を嘆く独居老人の瓢箪に酒を満したそうな。



明皇帝に召しかかえられて
西洋への航路を開拓し、アメリカへもとうの昔にいった


なんと、その規模・・・
総勢2万八千名、大小200隻前後で最大の宝船は800トン
総トン数書ききれぬ大艦隊だった。

 

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             実際の宝船建造
            http://ameblo.jp/welcome-elohim/entry-12051644837.html

 

コロンブスはんの船隊は250トン級が3隻、
90名ほどの乗組員だそうだ

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            鄭和の宝船とコロンブスの船 比較

 


★さて、ほんの一部のエピソードを

 

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        習さんの案やおまへん

 

ジャワ国(インドネシア)で歓迎されたときの話。
賊軍に圧倒されていた国王の依頼を受けて鄭和は作戦を練った。


バリ島から美女を一千名選び、日暮れ時
賊軍の本大隊が待ち構える海岸へ運んだ。
松明は昼かとまがうほど浜を照らし、
秀麗、妖しき歌曲を奏で、半裸の美女達が舞い狂う。

 

 

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          https://blogs.yahoo.co.jp/fumionbike/58688345.html

 

賊軍は我を忘れ、目尻とよだれをたれ、
浜は泥田のごとくなったという。
戦意など捨てたぞよし、
そこにどっと一千頭の荒水牛を放った。
賊軍ははかない夢の中で滅びたのだ。



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                大船団は西へ
            https://blogs.yahoo.co.jp/shgmmr/6596487.html

赤鯨に悩まされていたベンガルでは、
コショウと唐辛子を撒き、クジラ軍団はくしゃみ連発、
涙は津波となって流れ、腹の中のモノ全部はき出して
逃げ去ってしまった。
はき出したなかに、水晶の箱船があり
乗っていた王子王女が水晶の部屋で
守られていたのが発見された。
故郷のカリカット王国へ送り届け大歓迎を受けた。

 

日照りの国では、大がかりな井戸掘り
NPO先駈けのような活動をして大感謝された。

セイロンでは雲にかかる高さの
仏塔を建立して寄進し、国王を感涙させた。

鄭和は本名馬、つまりイスラム教徒で
メッカに参り、そこで不思議な体験をした。
白い天馬がやってきて、鄭和を乗せメッカ上空を遊覧して
地上に降ろしたという。
まるで、いやまさに、マホメット再来だ。

 

 

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           マラッカ 鄭和の博物館

          http://4travel.jp/travelogue/10929790

 


・・・・・まだまだ沢山続く



ほんまかいなぁ???
と思わせるのがおとぎ話のわくわく感だ。

彼は、どの国の習慣や宗教も尊重・尊敬する心の寛い人で
だからこそ異国で大歓迎されたのだ。




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                     鄭和
            https://blogs.yahoo.co.jp/alternative_politik/22857034.html

 

    

過去、世界を席巻した帝国は
強奪を旨とした。スペインもイングランドも。

現在の帝国は、だまくらかして自国ファーストをする。
イラク大統領は石油が故に惨めにも殺された。
リチウムを初めとして地下鉱物資源豊かなアフガンは
策謀戦乱に苦しむ。
石油大国ベネゼラも戦乱燃えさかる。

その点六百年も昔、鄭和
西洋国にも自国にも豊かさをもたらせた。

あっぱれ、みごとだ

富は奪い合いするのではなく
分かち合うものですわいな 

 

 

           テイワはん、うち来て、空のワイン瓶に酒満たして

                           マルコ

 

一ズキ 二しま 三なすび

 


古老が頓狂なお声で

「うそやぁ!それは」

とのたまうは、

どうでもいいこと、糠床ばなし

 

 

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                    どんどん漬け替え
              https://mechalog.com/nukatuke-yudetamago

 

 


糠床は毎日かき混ぜな、腐るってウソ

マルコ床は、乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌、
エビオスイースト、酒粕、ヨーグルト・・・入り

年中混ぜずに、ぬか漬け食っとんヨ

 


そうそう、

ズキ はね、ズッキーニ
しま は、 シマウリ

これが特に旨いんよね。

きのうもクボタの精米機へいって、
新鮮な糠をもろてきた ♪


  

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            わたしゃ縞瓜君 サラダもいいねんで

 

 

 

 

 

なまけもの

 

 

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           きばってますやろか?

 

『することなしや』

木にぶら下がってる

ナマケモノがいった

ああ、いいなぁ

 


“のんびり”
“ぶらりこ” という薬

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         いつも この薬 飲んでるわ   食事は1日にgだけど
           https://petpedia.net/article/157/sloth

 


何にも勝る
天の妙薬

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                俺ももろた
           http://wwf.at/de/menu27/subartikel793/

 

 

 

ご近所わらしべ


近所の民生委員はんに

「死ぬ時の希望を書いてますねん」と

<私の診療に関する希望書 《延命治療に関する事前指示書》>
を渡したら、

「マルどん、めだかと梅あげるわ」- - -で


蚊に献血しながらふっくら梅を摘み取って

両手にずっしりこと、梅の実ぶら下げ
口にメダカをくわえて帰宅。


コロコロ洗ろうて、あちこちに配った。


すると、北側の新宅に引っ越してきた
若いご夫妻が訪ねてきましてな、

「これ焼きました」 と

梅のカップケーキをくれはりました。

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              最 高 のお裾分け

マルコ欣喜雀躍!

マルコえんどう豆菓子をお分け(押しつけ)したら
恐縮して帰りはった。

 


そのあとね、園芸仲間から
キュウリと旨い椎茸煮付けをもろた。

だから、今日はルンとそうめん日和

こんなや、あんなや、がどんどん巡り回って、
これ、ご近所わらしべ循環といいますねん

そやからね、金はまるきり要らんね

梅シロップやジャムも作って配るつもり

丁度、ずぼらして生存確認の返答してないもんで、
   年金がストップしているから
      ご近所さまさま
        (^-^)"♪

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               梅がとりもつ


長者になるかどうか分からんけど、なれんけど、

みんな笑顔になりますんや

 

 

古都  花筒

 


梅雨空は緑の趣を味わえる


嵐山を歩いていて
ふと目にしたのが

民家の玄関

 

 

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       丁寧に 雅心で

 


外国人が観光で道に溢れているが
少し離れると

閑かで落ちついたたたずまいが、
千年の歴史の洗練が、
ここかしこにある

 

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      ここは民家です、玄関で座りこまんといておくれやす:立て札

 

 

 

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          料亭 錦 の 紫陽花

 

 

 

 

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              ステーキ三度

養眞でまいります

  

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                ことばの奥には
                    深い味わいがあります

 


父を導いたお人、鈴木大拙師は学生時代気づかれた

「西洋では  “犬は四本の足を持つ(have)”  といい、
  私らは  “犬は四本足だ”  という」

不思議に思ったそのゆくてに悟りがあった。



こないだ、翔天宴をして戒名をもろうた。
いわれをよく知っている清らかな方から

「あたんねぇ、戒名というのは
   自らを調え修行するためのいましめとし
     守るべき名前なんだよ」と
 戒めていただいた。

   ははぁ!  
これこそ大発見 まことその通り

ハタと膝うつ、よき仕合わせに

 


スペイン人にもろた  “マルコ”  に続いて、三っ目の名は


    

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             父上の遺言


みなさまよろしゅう           m(__)m

 

 

梅雨のラタトゥイユ


「おーぃ 取りにこえへんか」とよばれたら

豪雨豪雪豪雷なんのその

梅雨の中、キャンパスのせんせを訪ねた。


ベトナムのリュックに
ずっしりと
ずっしりと

巨大なズッキーニ
太キュウリ
ラグビー状の金柑ころころり


汗びっしょりで母宅にたどり着き
梅ジュースを飲んだ後、料理にトントン取りかかる
庭のパプリカぱっぱっと、大根をちょびちょび加え
それイッチョできあがり

かっこつけつけたは、
   マルコ風 ラタトゥイユ ratatouille

 

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          大和ことばで夏の菜のごった煮


おまけだよと酢と梅シロップをちょいとかけ、
レモンオリーブで匂いを調えましたらなら

よぉ~だれタラタラの一皿なんですわ

 

 

 

カヤのざんげ


むかしむかし・・・

なにか心が落ちつくゆったりした大きな河のほとりに
かや(茅)ねずみが住んでいました。


スパニーダ国で一番チビでした。

 

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        かや原に住まいしてます へい、カヤです
       http://wonder.whdpet.com/p/1703/hDTZVEWj1.html

朝目ざめるとざわめく茅に登って体操をするのです。
遠くを見渡したカヤは身震いしてひらめくのでした。

「ほりゃ?人の家に赤いものが揺らめいてる
 あれなんやろ?」
「まるこいな、中に入ったらおもろいでぇ」
「どんな匂いやろ?」

カヤは尻尾をなびかせ
脚を最高に回転させて
たどり着きました。

「ハアハア、ぜーぜー」

しっぽを茎に絡ませるのは得意、
小さな両手でつかみ登ったら
なんとまあ景色のいいこと

    

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周りは花園で
「この花居心地よろしいわ
 この景色天国や!」と自慢がお。

     

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           蜜もしべも食うた


鼠声の高周波で呼びかけました。
「そんな茅(かや)ばっかし見とらんと、
こっちきたら色とりどり、蜜もおいしいでぇ
けしきもええでぇ」

仲間達は思いました。

「ふん、わたしら、何億年も前からここにおるんや」
「いつもでしゃばりやがって」
「あほ!ええかっこしいめ」
「変鼠ぃ!」

そのネズミはずっと茅の林に
ひっそりと暮らしていたのです。

カヤはそのとき、風に乗ってきた
匂いを感じました。

「にゃーお」
下に恐竜のような大きな毛むくじゃらが
のしのしやってくる

   

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             なんぞ ネズミの匂い!
       http://hal2009cat.blogspot.jp/2014/05/blog-post.html

 


カヤは十字を切って神様に祈り懺悔しました。

「ドキドキ、心臓に悪いなぁ
 心臓は神様の贈り物、大事にしなくてスンマセン」
「仲間を非難したことになってしもた、かんにん」
「どうかむこうに・・・」

毛むくじゃらの恐竜にくわえられて
家の主の足許にポトリと落とされました。
ギュー

仕合わせなことに、あるじは優しく手に乗せてくれました

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            あったかいなぁ
     https://matome.naver.jp/odai/2134715427186979301


あるじはスパニーダ国の祭りに着飾って出かけがてら、
カヤを庭のはしにそっと放してくれたのです。


毛むくじゃら恐竜にくわえられた毛衣はほころび
とぼとぼ元の河ふちの住まいにたどりつきました

でもその夜は、住まいに蓄えた犬麦をたらふく食べたら
すやすや眠れたのです。

 


翌朝がちゃんとやってきました。
伸びをしたカヤは葉先のつゆを飲んだ後
遠くを見渡して、こりずにひらめくのでした。   



「おはよ、あの花を河に浮かべて
大航海しょ!」
「ほりゃ?・・・近ごろきれいな水だから
彼岸にあるというシジミがうまいそうな。
採って皆にうろ」
「ひひひ もうかるでぇ」


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        向こうに見えるは


・・・・・・そうして赤い花船に乗ったまま行方がとだえたのです。

 


・・・時は劫を経て
カヤは転生してマルコとなりました。

今生は  “おっちょこちょい”  のありようを調える
精進の道をため息をつきながらも歩むのでした。


                 おしまい

 

 

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          えいや!