マルコが 竹林爺様の イチジクを 一つもいだ。
珍しい黄緑色イチジュクだ。
爺様は知らないが、
神様や天はちゃんと見ている。
マルコには父や母がいて、吾が都合で産まれたのではない。
父も母も同じだ。
そしてその父母、つまりマルコの爺様も婆様もそういうことだ。
今いる人たちみんな何十万年、何億年の昔を辿れば
神様にゆきつく。
全ては神様の思し召しだ ----------------
マルコは「うまいなあ」と
イチジクの甘味にとけ込むように体中で味わう。
電線にとまって、優しい目のきじ鳩やヒヨ鳥が見ていた。
インシャラー