千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

うざい響き

汚くて使いたくもない言葉をタイトルにしたよ。

 

 五十年前、---マルコ 「問題だ」は ニュースでよく報道されるが いろいろあるんだ、よく意味を汲みなさい---
 私を育ててくれた素晴らしい上司が教えてくれた。

 

 

 ここ10年 ニュースでは「何々を確認」ばかりを連発している。 何でもかんでも確認の一言で片付ける。

若者は「 マルコ キモい」「そんなん うざい!」 と連発し、 ペットショップで女の子は 兎こうに頬ずりしても、ハムスターをなでても、亀をつついて金魚を見ても、ヤモリ やヘビを見ても「可愛いぃ」と嬌声をあげる。

         

              

ここ1年 ありがたい言葉が堕落させられてきた。「かおり」というのは特別に取っておく言葉だ。ところが 最近は臭いも匂いも 香りも薫も ごちゃ混ぜ。 バラは香り。しみ込ませるのが薫。 近頃はそれを含めてペットの匂いも体でも、食べ物の匂いも屁でさえ香りに成り下がってしまっている。 

 

お気の毒様「香」さん。「ありがとう」さんもハイパーインフレ気味。

 

連発されるものは単なる響きだけで、何の価値もないから使わぬようする。

 

 

 麗しきもの


女あり

若きはうるわし

老いたるはなおうるわし <ホイットマン>

 

 

人生の半分を男どもを惑わしても
そののち、人々に安らぎ与える
よき老女は魅力にあふれている

 

どの国にもひっそり隠れている

 転ぶな怒るな風邪引くな


2023年は転んでばかりいた。
あちこち傷だらけ

                                   

                                           痛いからおめでたい

「すまんな、気が急いだ」
「ごめん、不注意だった」
「目が見えんかった」
「まさか、床に水がこぼれてたとは」

 

ぜ~ぇんぶ、マルコのせいでうなだれている。

 

長く付き合ってくれてる身体君は文句をいわん。
だから余計、まっことすまん

 

マレーシアなんぞ、段差千倍、滑り水万倍


だけど親切やもんで、その辺でくたばっても
助けてくれる

 

       

 

 民族音楽

旧市街にある宿舎のすぐ横は、
よくよく見たらお城だった

 

見上げると中国風の入り口だ。

 

ある晩食事を済ませると、聞き慣れない音楽と歌声が聞こえる。
お城の正面入り口を塞ぐように舞台がしつらわれ、歌手と演奏者が奏でる。

 

 

                                    東河門(ドンハー門)


きれいな声の歌と、胡弓のような楽器が少し悲しげに伴奏する

 

そこだけライトが煌々として月下のもと、人々に聞き入らせる。

風呂椅子のようなものがいつも間にか増えて、腰掛けて聞き入っている。

 

これ、ベトナムの昔からの民謡ではないか。
人々の喜怒哀楽に染みこむような調べ。

天の美禄


そろそろ一年になるかなーーー

糀飯を毎日食っている

玄米を炊いて、50度以下に下がったら、糀か酒粕を少し混ぜ込む
そうして「うまくなぁれ」と時折保存箱をのぞき込んで五日。

 

そりゃうまいご飯ができあがる。

      

             中身だけはマルココウジ玄米と同じだね

 

いにしえの七の賢き人どもも 欲せしものは酒にしあるらし <万葉集巻三340>

 

「昔、無欲な七人の賢人たちでさえ、欲しいと思ったものは酒らしいよ、わかるなぁ」

 

 

値なき宝とというとも一杯の濁れる酒にあに勝(ま)さめやも <万葉集巻三345大伴旅人>

 

「価値のつけられないほどの宝といっても、一杯の濁り酒の価値には勝るものかいな」

 

甘い糀飯を食ったら、ほんのり温かくなるし、愉快気分になるから
濁り酒に近いんだろうね。


金融マーケットに追随すると、人生をすり減らす。
でもね、濁り酒的なコウジ飯は修復してくれている

ドラゴンフルーツのライトアップ


南国フルーツでカラフルの代表はドラゴンフルーツ
赤・緑・白・黒(種)四色だ。

 

味は?ないというか、あっさりとしている、あるいは水っぽいと表現されるか。
丁度豆腐みたいなもの。自分の味は控えめで、他の食材を引き立てる。

 

これは月下美人のようなサボテンの仲間が実らせる。
ソフトボール程ある大きな実が細い葉茎に実る。

 

 

 

夜行列車がゴトゴト走っているときに目が覚めた。
すると外が明るい。カーテンを開けると暗い夜空の下に、光々と畑が光っている。これは何だ?

 

 

飛ぶ景色に目を凝らしてみていると、ひょろ長い茎が垂れ下がり、まるでお化けのような株が列をなして延々と並んでいる。ひょっとするとドラゴンフルーツだな。

最初は白色や昼光色。そのうち赤やら黄色などいろんな色が灯ってる。観光用じゃないとはすぐ分かり、しばらくして美味しゅうするためだと気づく。調べてみた。

「ドラゴンフルーツ栽培には光がとても大切で、特に収穫のオフシーズンの夜には、開花と実りを補助するために夜にライトを当て続けるという栽培方法がとられている。
ドラゴンフルーツは、豊富な日照量がなければ花を咲かせて結実することができず、日照不足になると休眠してしまう。 そのため、多くの栽培拠点では、夜間にライトを灯して、光合成をする時間を長くし、ドラゴンフルーツの生長と栄養物質の蓄積を促すことで、生産量を増やしている。2023/10/13」

 

                   

                                                夜も眠れぬわぃ

 

 

ドラゴンフルーツの花は大きくて真っ白、それもほのかに甘い香りを放ちながら一晩だけ咲く。月下美人と同じくひっそり控えめだ。

この美人の咲き終えた花の酢物は旨いなぁ。