千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

投資の落とし穴を越えましょう:タカタから学ぶ


ご存知タカタは最大の負債1.7兆円(見込)を抱えて
民事再生法適用となりました。
事業も投資も、人生も突き詰めると全く同じです

 

 

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          米国ADRのタカタ株の凋落・・・・60$→0.48

 

人それぞれの学びがあるのでしょうが、
マルコの半世紀の反省をこめた見方をご披露します。

 


その一  おごりと甘えが身を滅ぼす
        ⇒ 順調時こそ謙虚に

同族会社タカタはお決まりの三代目で崩壊しました。
エアバッグ事件は、十年ほど前から
取り沙汰されていたのに
2010年のフォーブス誌では2代目社長が
資産29位の906億円だともてはやしていました。

その後の凋落ぶりは。平家の衰亡と重なります。
私が勤務していた会社もそうでした。

 

投資で利を重ねたら、まず帯を引き締めて
幸運の女神と人々の協力に感謝し
返礼しなくてはなりません。

 


その弐  盲従・保身と偏見は破滅への道
  ⇒ 自己規律の規則の元、知恵者の真っ当な助言を

タカタの二代目の社長はホンダから持ちかけられて
エアバッグを開発しました。

女帝とも言われた二代目の社長の奥さんは英語が堪能で
チャイルドシートの開発を指示して当たったのです。

従ってタカタはトップダウンの風土だったと
想像に難くありません。
そればかりではなく同族がトップで株式の60%をにぎり
会社名も個人名。

6000億円を売り上げる公の企業なのに商店経営。
従業員は必然的に何も口出しをせず、自ら考えず

ひたすら盲従するばかりになります。
都合の悪い情報はまず上には届きません。

 

投資でも、カリスマの予想に従ったり、
マスコミや評論家に盲従するのと同じ。

投資で成功する人は評論で金を得ません。
自分で密かに稼ぐほうが効率がいいからです。

 

人は投資した方向に都合のいい情報ばかり集めます。
必ず反対の見方を示してくれる佳き助言者を持ちましょう。

 


その参  目先の損得に執着して大局を見逃す
     ⇒ 負けは小さいうちに潔く確定

タカタは十年前から火種がくすぶっているとき、
覆い隠し消しませんでした。
それが後、大火事を招きました。

 

 

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           身を律する掛け軸 オオォ・・・こわー

 


徳川家康も感慨深く言います。

 

  『勝つことばかり知りて、
      負くること知らざれば、
          害その身に至る』

 

私の知人の大投資家はこれを座右の銘にしており、
その行動の潔さには敬服しています。

長い目で見ると、損小利大につながるのです。

 


その四  “吾が身のみ”は貧乏神好み
   ⇒ 利は預かりもので生き金として使う知恵がいる

タカタは近江商人でありながら『三方よし』を忘れたのでしょう。
3代目の社長は豪邸作りに専念したようです。
あり余る利益を我が身の贅沢に使う、それはある程度まで許されるでしょう。

ほどほどで納めなくては天が許しません。
三方よしという歴史の中で培われた知恵を
活かす術が無かったのは哀れでなりません。

 

ある程度以上の富は預かり物で、将来への投資、
育成、生き金として使う知恵が求められるのです。
そうしてこそ、何百年と続く基盤となります。

 


他にも色々学べます。是非ご披露下さいね。 


タカタは決して異常ではありません。
誰しもが陥る道筋を辿りました。

気の毒に破綻して、私たちに警告する役目を
担ってしまいました。

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        しがみ像
人ごとではなくて私の中にタカタが居ることを自覚して
自らの戒目にし投資行動を律してください。

若い人たちがこれからの大きなチャンスを
“ものに”していただきたいと祈念します。

 

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          虎視眈々

 

  おまけ:11月第三週から外人が売り越し、個人が買に入ってます。

        しばらくお休みですなぁ。  クリスマスに

        西洋人達は寛ぎたいでしょうし、のんびりいきましょ。