千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

歴史の品格


近頃、酔ったように、船酔いのごとく目が回る・・・
いよお迎えの前兆かと覚悟はしていた。

 

脳の血管詰まりか、三半規管の老化かな?
お医者は何も言わなかった。で、体に相談してみた。

 

「いよいよ、くたばるときかいなぁ」
「酷暑から急冷で体はついてゆけなぁ~ぃ」
「そうやなぁ、いつもがんばってあんやとう」
「この春もフラフラしたよ」
「そうなんや、あれやこれやで多忙やったわぃ」
「歳を考えてちょうだいな」
「うん、多用で困るんや」
「あんたがそうしてる」

 

余りに当たっているため、しばし振り返ってみた。
朝4-5時に起きて、家事や庶務、仕事でおおよそ5時まで仕事をしている。

 

「ひょっとしたら、自律神経失調だ!」
思い至って、二十年前肝炎治療でふらふらの時
処方された安定剤を探し出し飲んだ。
経過を見てみよう 

 

気分転換に加賀百万石の、2023年文化祭へ出向いた。
広々した芝生には工芸品のテントが無数にあり、
世界からの人々が食も楽しんでいるし利き酒もある。

 

迎賓館に入って、二階に行った。「金沢食文化フェスタ」で
研究中の「発酵に触れてみよう!」「糀のお漬物作り体験」するためだ。
残念ながら嵐の昨日だけだったそうな。

 

竹に活けた生け花展もあり、ゆっくり見え回ると伝統美の世界に入ってしまった。
その奥の眺めのいい場所に、お茶席があった。
なぜかすぐに申し込んでお手前をいただいた。

 

「今日の菓子は」
「紅葉でございます」
「召し物に掛けているタスキは」
加賀友禅大使の襷でございます」

 

そういえば、立ち居振る舞い優雅で、
受け応え心地よく老若ともしっとり落ち着いている。

 

 

 

紅葉狩りした気分で生菓子を味わい、
程よい熱さの細かく泡立った抹茶を
四度にわたって飲み、すすった。

 

御園棚に飾ってある茶道具を眺めていると
品格ある和服の婦人が丁寧に説明してくれる。

百万石祭りでも各処でお茶会が催されるが、
どうも騒がしいし、新人の稽古場的雰囲気がある。

々があふれる、百万石文化祭の喧噪の中、
この“和敬清寂”を作り上げる文化は
さすがは金沢!と賛辞を送る

 

 

に出ると青空は城の上に広々広がる。

国際交流会が南の市役所広場で催されていたので、
ミャンマーのご飯を食して、異国情調を味わった

 

「今日はかんぜん休養日にしたよ」
「こっちもらくちん、一日おきにね」

 

      

            加賀友禅大使