千 年 の み ち

“渡り鳥” が描く今と未来               たちばなマルコ

縄文の平和と滅亡調査-20 <羅臼昆布>

六時過ぎに目が覚め浜辺を散歩する。 
霧雨が頭に冷たい。 


波打ち際で若者がカモメを見ている。

「 あの茶色いクチバシのは今年生まれた子供のカモメなんです」

親カモメは目が白くてくちばしが黄色い。


 流れ着いた昆布1.3メートルを収穫、部屋に干す。
   窃盗罪だね

 

宿の主人社長高村さんはは手広く事業をしていて、分厚い本を3冊貸してくれた。  

羅臼町史の第1巻第2巻、及び羅臼町100年史> 

大変重く、役立つことがたくさんありそうだ。

 

8月24日記

縄文の平和と滅亡調査-19 <羅臼は蝦夷地の果てか>

 

釧路から羅臼へは約六時間弱のバスでリムジンのようなふわふわシートである。

その大きなバスの乗客は3、4人。料金は金澤・大阪間の二倍。曇り空で肌寒い。 

 

不思議な地名や道路の名前がある。 
北片無去キタカタムサリ、32線、30線、茶志骨チャシコツ1線---きっと碁盤の目状の道路が多すぎて名前がなくなったのだ。

標津を過ぎると「100m手前で合図してくれればどこででも停まります」とのアナウンスがあった。粋な計らいだ。

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知床半島の根本、羅臼に終点到着したときマルコ一人だった。小雨で気温は十五度C。
コロナ騒ぎで飲食店は全部閉じているから人通りなどまったくなく、ますます寒々している。


宿屋にたどり着き、これも粋な計らいで広々とした部屋に通された。
大きなベッドがあって上にはキラキラのシャンデリア。 
元々カラオケの部屋だったようだ。 電子レンジと湯沸かし器がついている。

 

陽がかげらないうちに食料買い出しに行く。

海の道駅で大きな赤ツブ貝を500円で買う。結構あるな。3日分・・・
 明るく灯っていたコンビニでチキンカツカレーと ビールを仕入れて部屋に戻る。

刺し身とか雲丹なしで乾杯!


この調子じゃ、公的な資料館は休みだな。  今夜は冷えそうだ。

              8月23日記

 

 

 

 

縄文の平和と滅亡調査-18 <転落と滅亡への一里塚>


松田伝十郎は江戸時代中期から後期にかけての幕臣・探検家。
1800年頃、間宮林蔵樺太を踏査し、樺太見聞の実測図を作った。

 

探検だけではなく、山丹交易によりアイヌの人々が騙され、大きな借財とそれに伴う家族崩壊を目の当たりにして、山丹交易改革を行った。

 

満州国の威信を傘に来て、山丹人は思い上がった態度でアイヌや和人たちに接し、帳簿を知らぬアイヌたちをだまくらかして若者や娘を人質として連れさっていた。


松田伝十郎は山丹人とアイヌ人との仲裁とアイヌの借財整理に尽力し借財を一掃したのである。
相手を甘く見ていた山丹人はお触れをバカにしたが、会所で傘をかぶったままの時は打ち落とされ、魚の皮で作った靴(ケリ)を履いたままだとむこうずねを殴りつけられ、くわえ煙管での態度には打ち折られたので、北海道での態度を改めたという。

 


交易の無知に乗じて山丹人が不当利益を膨大に獲っていたものを改革させて、アイヌたちに正当利益をもたらした。


もともと来客をもてなすアイヌは山丹人に宿泊料を取ることはなかった。

しかし騙され続け借金が膨らむのを見て、松田は宿泊や食事代を堂々と取るように指導し従来の風習を打ち破った。

そのお蔭でアイヌは苦境から立ち直ったのである。

 

松田が苦心算段した様子は下記からわかる。
https://www.city.wakkanai.hokkaido.jp/files/00006900/00006975/dai5syou.pdf

 

山丹船はそれ以降、甘い汁が吸えなくなって激減したという。

 

幕末の混乱さなかでは日本国も、異国貿易に疎かったせいで、<金と銀の比価>の国際標準を利用されて膨大な大判小判を安く搾取された。別の言い方をすると価値を知らぬ愚かさといえる。


☆☆☆☆
交易にしても、商取引、金融取引全てにあっては「無知」が転落と滅亡への一里塚なのである。
これは、千年構想を長続きさせるときの、岩に刻み留める箴言である。
☆☆☆☆

 

 

  ※アイヌの苦境は松前藩からの山丹渡来品の催促や強要に応えるために、

   無理な買物をしたためだとも認識されている。

縄文の平和と滅亡調査-17 <新コロナにかかった!>

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              北国の公園で

調査中、友人から緊急の電話があった。
S「家内が新コロナにかかって、高熱が続いている!」

マルコ「そうか大変や!ふー」と溜息ついた。

 

北海道出張前の日、友宅に招かれた。スマホ指導を受けつつ思い出と、

奥さん手作りの天ぷらや寿司でクエクエの歓待してくれた。

その奥様が37度の熱が出てのち、38度へと急上昇。


医者に行ってPCR検査をすると新コロ陽性の結果が出た。 
マルコが残り福予防接種をするのだと知っているので、

心配になって連絡してくれたのである。

 

お土産の奥様手作りの寿司弁当は北海道までお供してくれた。
おかげさまで、侘しい独り身にほのぼのと力が出た。

 

この一年半で初めて知り合いが新コロにかかったのだ。
いままで現実感のないニュースだったのが、初めて身近に感じられた。

 

新コロウイルスに取り憑かれて、コロリとゆきたいけれど、
30-40年間大量のウイルス君たちと暮らしたので、

別のVirus君はあんまり近づいてはくれない。

 

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          朝露に装う花

 

 縄文の平和と滅亡調査-16 <アジアの智慧>

ふと思い出した


二十年近く、東南アジアの田舎をてくてく歩きした。
ものづきなと人はいっても、気にもとめずによく歩き現地の人と交流した。

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世界で最も古い原生林では、夜中に「一緒に歌おうぜ」と起こされ
音痴な「さくらさくら♪」を木の枝で音頭叩きしてうとうたなぁ

 

*アジアの知恵は


お互いさん
おかげさん
おすそ分け
おつかれさん(ぼちぼちやろう)
かたいこといわん
ものを大切にする(活かす・あるもの生活)
・・・・・・
        
自他はもちろんすべての存在といい塩梅に距離を取りつつ、

同時に溶け込む。

そこには貪欲に喰い物にするとか、

征服対象としてはみなさない傾向が強い。

 

 

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縄文の平和と滅亡調査-15 <熊穴に落ちた男>

冬道に迷い、熊の冬眠穴に落ちた男の話

 


アイヌ猟師「真冬に猟に出かけて、帰れなくなり、雪の中を彷徨い
穴におっこちた。そこになんと熊がいた」


「襲われると觀念したが、冬眠中のその熊は全く噛んだりしなかった」
「それどころか、大きな掌を近づけてくる。なんだろうと思ってなめてみると蜂蜜だった。だいぶ経った頃、熊が大きな手をさし示した、入口を出てみたら春だった」


「だから俺たちは穴の中では弾を撃たない
くまもあの中では人間を噛もうとしないという約束がある」
猟師はそのように述懐した。


生き物と人間の信じがたい助け合いだった。 釧路図書館にて

 

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            蜂蜜ねだりクマ達

 

抗議が来ました:熊「あれは穴ではない、我が家です!」

 

快楽よさようなら、災難よこんにちわ <時事>

 

先月九月のこと
「IIFの試算によると、2021年4~6月期末時点の世界の債務総額は296兆ドルと、
1年前の270兆9000億ドルを上回り過去最高を記録した」との記事があった。

 

先程、ユキマツさんより頂いた貴重な情報で驚いた。

 

米国株式市場の増加続きだった米国市場の証拠金債務
(信用取引残のようなもの)がなんと9115億ドルへと急増している。


2020年3月にかなり減少したものが、二倍近くにも達しているのだ。
日本市場は買い残3兆円、売り残7千億円でほとんど変わらず。

https://www.finra.org/investors/learn-to-invest/advanced-investing/margin-statistics

 

百年前もそうだったし、三百年前のジョン・ローのミシシッピ会社
バブルでも全く一緒だった。

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        金だ金だ!の大饗宴 <創世記> 金の子牛

コロナ支給金や失業給付金が流れ込んでるとは聞いたけれど
これほどとは・・・・!!!


楽して儲けるとか、まずは目先の快楽のため
安易な借金をするとどうなるか、
先楽後憂社会ではこの歴史が形を変えて必ず繰り返すのです。

 

Fear & Greed Index - Investor Sentiment - CNNMoney

   貪欲と恐怖指標

ここ数年には訪れる災難に備えましょう。てだては?・・・?

縄文の平和と滅亡調査-14 <先祖と同じに捕たい>

釧路図書館で、新聞記事

「鮭狩りについて:先祖と同じに捕たいだけなんだ」  アイヌの 古老


儀式用の鮭を捕る時、警察は採捕申請を出せと言ってきた。 畠山エシカがいう。 
「北海道を売った覚えも貸した覚えもない。あんた方がどやどやと北海道に入ってきて勝手に法律というものを作ったんじゃないか。昔はここに17軒18軒のアイヌコタンがあった。それを崩壊させたのは和人だって言うの!日本政府はアイヌ先住民族だと認めた。俺は“世界の先住民族”の一人だ」


「あんたら逮捕すればいいべや、物心ついた頃からいじめや学校でもいじめられた。俺は2,3歳までアイヌが大嫌いできた。 で、アイヌのことを勉強して知った。 先祖は若い男は連れられたら二度と帰らない強制収容され働かされた。女は手篭めにされて、子を孕んだら降ろされた。 だからじいさんばあさんしか残らない。 男も女も奴隷のように扱われてきた。それは三代か四代前のことだ。 あんた方は先祖の土地は奪う、仕事も何もかも奪ってきただろう。 我々の祖先はここで 鮭をとって暮らしてきた。それを再現して何が悪いの!・・・・わからんべな。 俺の気持ちは。
法律法律って言うけど、なら国連の先住民族権利宣言を何で法律に反映しないのよ!」

        <+畠山エシカと戸惑い顔の若い警官たちの写真>

 

+++

 

Webより    1992年12月10日国連総会「世界の先住民の国際年」記念演説
                           北海道ウタリ協会 理事長 野村義一


各国の政府代表部の皆さん、そして、兄弟姉妹である先住民族の代表の皆さんにアイヌ民族を代表して、 心からご挨拶を申し上げます。また、ここに招待してくださったブトロス=ブトロス=ガリ国連事務総長、 そしてアントワーヌ=ブランカ国連人権担当事務次官に対し心からお礼を述べたいと思います。-----中略----

 

19世紀の後半に、「北海道開拓」と呼ばれる大規模開発事業により、アイヌ民族は、一方的に土地を奪われ、強制的に日本国民とされました。日本政府とロシア政府の国境画定により、私たちの伝統的な領土は分割され、多く の同胞が強制移住を経験しました。

 

また、日本政府は当初から強力な同化政策を押しつけてきました。こうした同化政策によって、●アイヌ民族は、 アイヌ語の使用を禁止され、伝統文化を否定され、経済生活を破壊されて、抑圧と収奪の対象となり、また、深刻 な差別を経験してきました。●川で魚を捕れば「密漁」とされ、山で木を切れば「盗伐」とされるなどして、私たちは 先祖伝来の土地で民族として伝統的な生活を続けていくことができなくなったのです。
---中略---


日本のような同化主義の強い産業社会に暮らす先住民族として、アイヌ民族は、さまざまな民族根絶政策(エス ノサイド)に対して、国連が先住民族の権利を保障する国際基準を早急に設定するよう要請いたします。
---中略---

 

私たちの要求する高度な自治は、私たちの伝統社会が培ってきた「自然との共存および話し合いによる平和」を基本原則とするものであります。これは、既存の国家と同じものを作ってこれに対決しようとするものではなく、私 たち独自の価値によって、民族の尊厳に満ちた社会を維持・発展させ、諸民族の共存を実現しようとするものであります。

アイヌ語で大地のことを「ウレシパモシリ」と呼ぶことがあります。これは、「万物が互いに互いを育て あう大地」という意味です。冷戦が終わり、新しい国際秩序が模索されている時代に、先住民族と非先住民族の間の「新しいパートナーシップ」は、時代の要請に応え、国際社会に大いに貢献することでしょう。この人類の希望に満ちた未来をより一層豊かにすることこそ私たち先住民族の願いであることを申し上げて、私の演説を終わりたいと思います。   イヤイライケレ。ありがとうございました。
+++


マルコ、この魂からの叫びは染みいり、うなずくこと頻りである。

 

以前から感覚的に現代社会を複雑怪奇にする仕組みに疑問があった。
「あんたらがどやどやときて、勝手に法律というものを作ったんじゃないか!」

事細かで重箱の隅をほじくり出し、人を疑うことを第一義とした
分別くさい法律を網の目のように張り巡らす社会。
西洋の性悪思考の極地だろう。

 

寛容とかお互い様とか、ホドホドではまったくない

住みづらいナラヌお触れは精神疾患者を増やすだけではなくて、

ブロックチェーン技術が拍車をかけて暗黒のスマートコントラクト社会へと堕ちてゆくだろうね

    マルコの予言です 当たらぬよしの八卦・・・

 

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