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関空を出たときムシムシの三十度で集中豪雨でおました
釧路に降り立ったら、あんた、ブルッ!十三度ですねん
そやさかい、準備した手袋はいて歩いたし、
寝るときちゃんと布団を着て、あったこうしましてん。
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宿舎におもろい本があっって、いっときで読み終えた。
『なまら北海道』
“ならま”とはすごくとか非常にとの意味だ。
宿の主人に聞いたら、手袋や布団はそういうと即座に答えはりました。
ん? 寄り道記事もあって--手ごろな弁当があるって
道の駅サーモンパーク千歳に「千歳鮭わっぱ」
道の駅よってけー島牧では「うに飯弁当」があって
四百八十円、六百五十円だって!
北海道は「いんでないかい!?」気質があるという
それはいいと思ってないことも責めない気質をいうらしい
食いもんやで注文したものと違ぅとっても、
「いんでないかい」と受容する
清里のある宿舎でいかついご主人が文句顔で
「マルコ・・・玄関の鍵かけて外出しないでください、入るの苦労した」といった。
「すんません」と詫びた。
ボケマルコはよくよく考えたら鍵など受け取ってない
“いんですますかい!” 気質のマルコは
「鍵などもろてないのに、文句いわれる筋合いない!」と反撃した。
「そうですけど、そうだといいました」
「なにいうとる、鍵もなく、かけ方も知らずおかしい、
人疑う前にちゃんと考えてものいうたらんかい!」
朝飯のトースト焼いたりしていたら、ご主人は大皿を出してくれたり、
宿泊キャンセルを80%戻してくれた。
実はね、マルコにとって余り「いんでないかい?!」宿ではなかった
著者はこういう
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北海道は今でこそ山海の幸に恵まれた北の大地と思われているけれど、
かっては未開の地であり豪雪と厳寒に苦しめられた北の果てであり、
我慢と諦めと妥協がなければ暮らせない土地であった。
その歴史が「仕方ない」であり「いんでないかい?!」的な気質を強くしたものと思われる。
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鱒浦の宿舎はじゃがいも畑の真ん中にある。東にオホーツクの海をサイロの間から眺めながらおもてる。
アバウトなんは、なぁ~んまらすきやねん
マルコもなーんまらにもっとならなあかんなぁ
なぁ~んまらとは、“なんまら”をもっと誇張した言い方ですねん
金井画伯